いつまでたってもなくならない空き巣や泥棒ですが、それでも年々減少傾向は続いています。
ただ最近は、外国人の実行犯も多く、海外に逃亡してしまうと検挙自体ができないことも多いようです。
手口が酷く、被害金額が大きくなっている傾向もみられます。
また、空き巣や泥棒が外国人の場合には被害金額が戻ってくる可能性も低くなります。
ここではそんな空き巣や泥棒被害にあわないための一つとして、防犯ガラスについて説明していきたいと思います。
防犯ガラスとは
防犯ガラスとは、二枚のガラス間に特殊な中間膜を挟むことで、ガラスを割られても強力に防犯膜が接着しているため、ガラスが割れ落ちずに穴が空きにくいという特徴を持ったガラスのことをいいます。
防犯膜は耐貫通性に優れており、ガラスに穴が空きづらいため、空き巣や泥棒の侵入に時間がかかり嫌がる空き巣や泥棒の心理を突く窓ガラスです。
空き巣や泥棒の侵入手口
空き巣や泥棒の侵入手口はピッキングがわずか0.6％、ガラス破りの侵入手口はなんと63%です。
空き巣や泥棒の侵入手口は、ガラスを割り、作った穴から室内の鍵を開け室内に侵入するのが最も多いケースです。
ちなみに鍵の掛け忘れが19.5％と2番目に大きい数字となっています。
鍵の閉め忘れには十分注意しましょう。
普通のガラスの防犯効果
一般的に使われている一枚ガラス（透明板ガラス）や網入りガラスでは防犯にはなりません。
網入りガラスを防犯ガラスと思われている方が非常に多いようですが、網入りガラスには全く防犯の効果がありません。
網（ワイヤー）の入った網入板ガラスも空き巣や泥棒に破られやすいガラスなんです。
覚えておきたいのは、網入りガラスはあくまで防火用であり、防犯用ではありません。
ちなみに
一枚ガラスはだいたい3～5秒程度で割られてしまいます。
網入りガラスは6～10秒程度で割られてしまいます。
逆に、網入りガラスは割れた破片に針金が入っているため落下しないので音もでにくいため、より防犯としては効果がないとも言えます。
また強化ガラスや合わせガラス（中間膜の入ってない物）も防犯効果があると考えている方が多いと思いますが、先が尖ったもので叩くと10秒かからずに割られてしまうのが現状です。
防犯ガラスの基準
板硝子協会は、ガラスの防犯や性能に関する基準を制定していて、ガラス破りの侵入手口の中で被害の多い、「打ち破り」と「こじ破り」の実験を実際に行って、防犯ランクを制定したものです。
この基準をクリアしたものを「防犯ガラス」と呼んでいいことになっています。
また、防犯性能の高い建物部品の開発・普及に関する官民合同会議によって選ばれた「防犯性能の高い建物部品目録」掲載のガラスも「防犯ガラス」 と呼ぶことが認められています。
防犯性能の高い建物部品の開発・普及に関する官民合同会議によっておこなわれる試験は、空き巣の手口に対して５分以上耐えられることが基本的な必要条件になっており、試験を合格すれば統一共通商標マーク（ＣＰマーク）が許可されています。
こじ破り
主にドライバーを使った空き巣や泥棒の侵入手口です。
ドライバーなどでなるべく音を出さずガラスを破壊し、まわりに気づかれることなく密かに侵入する方法です。
打ち破り
主にバールを使った空き巣や泥棒の侵入手口です。
バールなどを使い破壊音を気にぜずに一気にガラスを破壊し、住人や警備員などが駆けつける前の数分間で目的を達成してしまう方法です。
防犯ガラスの特徴
防犯へのアピール
ＣＰマーク入りの防犯ガラスステッカーが防犯ガラス一枚一枚に貼られているので、必然的に家の防犯性の高さをアピールすることができるので、最初の段階で空き巣や泥棒からの狙いをはずされるという防犯性能があります。
空き巣や泥棒は面倒や危険を嫌がりますので、防犯意識の高さのアピールは、空き巣や泥棒の狙いから逃れる方法となるのです。
時間がかかる
空き巣や泥棒は割り始めてから５分以内に70％が侵入を諦めるといわれています。
防犯ガラスは、もし空き巣や泥棒に狙われた場合でも、窓の鍵（クレセント）を解錠するための穴をあける時間が掛かります。
ＣＰマーク取得には５分以上耐えられることが基本条件ですが、それでも空き巣や泥棒によっては1分半～2分で打ち破ることも多いようです。
それでも10秒かからない窓ガラスよりは空き巣や泥棒にとってリスクがあるため、その時間は非常に長く感じることでしょう。
時間がかかる事を嫌がる空き巣や泥棒の心理を突くのが防犯対策ガラスです。
防犯ガラスには種類があり、環境や窓の場所、窓の種類などによりグレードを選べます。
飛散しづらい
災害時の安全対策防犯においても防犯ガラスの合わせガラス構造が効果を発揮します。
一般的なガラスは、割れてしまうとガラスが脱落してしまいます。
しかし防犯ガラスは特殊中間膜に接着されている構造になっているので、ガラスが落ちる事がほとんどないのです。
防音性が高い
防犯ガラスは合わせガラス構造ですので、ガラスの共振を防ぐ効果があるため一般のガラスに比べると遮音性能が高いといえます。
外部からの騒音だけでなく、内部から出る騒音を伝えづらくする効果もあります。
ＵＶカット
防犯ガラスの特殊中間膜の素材はPVB（ポリビニルブチラール）で、PVBの特徴として日焼けや皮膚に有害な紫外線を99.9%カットする特性を持ち合わせています。
ガラスフィルムに比べ劣化の心配が少ないため、半永久的にＵＶカットの効果が期待できます。
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まとめ
いかがでしたか？
防犯ガラスは空き巣や泥棒に有効なガラスということがお分かりいただけたと思います。
また網ガラスや強化ガラスは防犯には効果がないこともお分かりいただけたと思います。
空き巣や泥棒の被害は経験するととても嫌なものです。
警察への連絡や被害届、捜査などで時間もとられてしまいます。
そして、もし子どもがその場にいたら、おじいちゃんおばあちゃんが出くわしてしまったら・・・。
そんな事を考えると、できればそもそも空き巣や泥棒が狙いにくい対策や未然に防げる手段があれば、それに越したことはないと考えてしまいます。
皆さまはどうでしょうか？