赤味噌と白味噌の違いは何?作り方や栄養素の違いは何?

赤味噌と白味噌の違いは何?作り方や栄養素の違いは何?

赤味噌と白味噌の違いは何?作り方や栄養素の違いは何?
一般的に、肉料理には赤味噌、魚料理には白味噌と言われています。
そして、中華料理では赤味噌の割合が多いです。
食材の味に対する塩分量を調節した結果で、このように言われているようです。

ここでは、そんな赤味噌と白味噌の違いを見ていくことにします。

赤味噌と白味噌の違い

赤味噌と白味噌の違い
日常で使用する味噌には、大豆やお米や麦などの穀物に塩と麹を入れて、発酵・熟成させて造られています。
味噌にはさまざまな種類があるのですが、では、そもそも赤味噌と白味噌はなにが違うのでしょうか?
実は赤味噌と白味噌の2種類を比べると、大きな違いがあるのです。



赤味噌とは

赤味噌は、蒸した大豆に麹菌を加えて発酵させることが特徴です。
白味噌は、大豆を蒸さずに茹でて麹菌を加えて造ります。
茹でると大豆の栄養素が流出してしまうため、白味噌よりも赤味噌の方が大豆の栄養素がちゃんと残っています。

赤味噌の色は茶褐色ですが、この茶褐色の理由はメイラード反応によるものです。
メイラード反応というのは、大豆を蒸した時にアミノ酸と糖が反応することです。

また、白味噌に比べて発酵時間が長いことも濃い色になる理由のひとつです。
赤味噌は長期熟成(一年以上)、白味噌は短期熟成(数日から数ヶ月)のために、メイラード反応の進み具合に差が出るのです。
この茶褐色はメラノイジンと言い、活性酸素を除去してエイジングケアできると言われています。

このように、赤味噌とは、製造工程で大豆を蒸してメイラード反応を起こして、色が赤褐色に変化した味噌のことをいいます。
そして、その中にどんな麹菌を加えるかによって、また味噌の種類が分かれていきます。

初めて赤味噌を食べる人は、味の渋みや溶けにくさがあるために、少し抵抗を持ってしまうかもしれません。
そんな時は赤味噌の中でも味がマイルドにつくられている味噌を選択しましょう。

味噌づくりには、土地の気候や特徴でさまざまなものがあります。
地域の気候などが味や色などにまでも影響を及ぼしてしまうのです。

赤味噌の生産で有名な地域は、東海地方と東北地方があります。

東海地方(愛知県・岐阜県・三重県)は、赤味噌というと豆味噌のことをいいます。
特に、赤味噌おすすめランキングの1位、愛知県岡崎市で生まれた八丁味噌はとても有名です。
三河味噌、三州味噌、名古屋味噌などと、いろんな名前で呼ばれることもあります。

豆味噌の特徴は、大豆の旨味が凝縮され、甘味の少なさと独特の渋味、深いコクと風味を醸し出しているところです。

また、東北地方の赤味噌も負けてはいません。
東北味噌には、津軽味噌、仙台味噌、秋田味噌などが有名です。
東北味噌の特徴は、赤色で味が辛口なところです。

東北地方の赤味噌は米味噌が多いことも特徴のひとつです。

寒さが厳しい東北地方は、飢餓対策のための大切な仕事として味噌づくりをおこなってきました。
その証拠に、赤味噌で有名な津軽味噌や仙台味噌などは、東北や北海道など寒い地域で造られています。

関東甲信越地域も赤味噌を使うことが主流ですので、東日本は赤味噌が中心になっています。



白味噌とは

西京味噌や信州味噌に代表される白味噌は、色が白く、熟成期間が短く、甘みが強くてまろやかな味が特徴的な味噌です。

赤味噌は大豆を蒸して、米味噌や調味料、だしを入れて造られた調合味噌のことをいいますが、白味噌は、大豆を煮て米糀や塩を混ぜて熟成させて造った味噌のことを言います。

原料はどちらも同じですが、含まれる塩分の量が違い、白味噌が一般的に約7%、赤味噌は約11%となっています。
この塩分の差は熟成期間の違いによって起きるもので、赤味噌は長く熟成させて材料の鮮度を保つために、塩分を高めにして造られています。

そしてもう1つの違いは色の違いです。

一般的な赤味噌は茶褐色をしていますが、白味噌は淡いクリーム色をしています。
それは白味噌がメイラード反応を抑えるように造られているためで、熟成期間も1~2週間と短いために色が淡くなるのです。

赤味噌は熟成期間が長いので、メイラード反応がどんどん進んでしまい、色が濃くなってしまうのです。



赤味噌と白味噌の栄養の違い

赤味噌と白味噌の栄養の違い
赤味噌と白味噌では含まれている成分が違うので、使い分けがうまくできれば健康な身体づくりに良いとされています。
赤味噌と白味噌の違いを知って、状況に応じた使い分けをうまく行っていきましょう。

赤味噌のメリット

赤色の素であるメラノイジンには活性酸素を除去し、腸内を刺激することで代謝をアップさせるようです。
ペプチドは中性脂肪を減らし、抗酸化作用や代謝アップもできるようです。
そして、赤味噌には、発酵によって性質が変化したイソフラボンが含まれていて、基礎代謝を活発にすると言われています。
コレステロールを下げるといわれるサボニンも、発酵で吸収されやすくなっています。

このように、赤味噌にはエイジングケアやダイエットも期待できる優れた食品なのです。
朝に赤味噌の味噌汁を飲むことが健康長寿につ繋がっていきますのでがおすすめです。



白味噌のメリット

白味噌には豊富な「GABA」が含まれ、この「GABA」は脳の興奮を抑える神経伝達物質で、イライラや不眠を和らげて、ストレス軽減やリラックスができると言われています。
「GABA」には脳の興奮状態で起きる「空腹」を抑える働きもあり、ダイエットにも良いされていています。

また、白味噌には乳酸菌も豊富で、白味噌スプーン1杯でヨーグルト100gと同程度の乳酸菌が含まれるので、腸内環境の改善も期待できるのです。

たとえば、夜遅くの食事には、白味噌の味噌汁に野菜をたっぷり入れるだけで、空腹感も満たされ、心地よい睡眠もでき、消化にも良い、理想の夜食になります。
ですから、白味噌は夜に摂るとよい食品といえます。

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まとめ

いかがでしたか?
ここでは赤味噌と白味噌の違いについてみてきました。
日本の代表的な発酵食品である味噌、その中で赤味噌と白味噌にはそれぞれにメリットがあり、それを使い分けることで健康や長寿をもたらしてくれることがわかりました。
朝は赤味噌、夜は白味噌のお味噌汁を1杯飲んで、健康に過ごしていきたいですね。



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