ママさんと赤ちゃんの大切なスキンシップでもある授乳は、
赤ちゃんの重要な栄養源だけでなく、たくさんのメリットが報告されています。
そして母乳育児はママさんにとっても良いことがたくさんあるんです。
ここでは、授乳・母乳育児はいつまでしたほうがいいのかなどをご紹介していきます。
授乳・母乳育児はいつまで続ければいいの?卒乳・断乳っていつ?
日本ではだいたい1歳を目安にして卒乳や断乳をしようとするママさんが多いようです。
でも、中には2歳や3歳、4歳と長期に授乳をしているママさんもいます。
日本の平均がだいたい1歳くらいだからといって、それに合わせりことはありません。
育児を行う中でママさんと子どものタイミングで卒乳や断乳を考えましょう。
母乳育児の赤ちゃんへのメリット
子どもの人生の最初の1,000日間(妊娠から2回目の誕生日まで)の
授乳に関する研究が近年活発化していて、
そのことはWHOの母乳育児へのサポート内容を支援しています。
日本小児科学会でも4歳までの授乳を推奨しています。
母乳育児研究のトップであるLeon Mitoulas博士は説明します。
成長と長期的な健康に最も大きな影響を及ぼすことを発見しています。
この極めて重要な1,000日の間で母乳育児は比類なく有益であることを、
明確に証明する証拠があります。
授乳を6か月目以降も続けていくことは
小児病や成人病のリスクを下げることが明らかにされており、
赤ちゃんが病気になった時に、
赤ちゃんがより早く回復する助けになるのです。
また、ママさんが授乳を長く続けるほど、保護作用は長く続くのです。
また、母乳育児は母乳によるメリットのためだけではなく、
赤ちゃんに栄養を与えて、赤ちゃんを落ち着かせるという
素晴らしいものでもあります。
ママさんの授乳時間ほど、
ぐずる赤ちゃんをなだめるものはないからです。
赤ちゃんが成長すれば、歯が生えたり、ワクチン接種しなければならなかったり、
病気やウィルスかかったりなど、あらゆることに授乳が役に立ちます。
多くのママさんは、母乳育児は奇跡を起こすと感じているかもしれません。
ママさんが赤ちゃんのそばにいて、赤ちゃんの要求に反応したり、
アイコンタクトやスキンシップを取る行動も、
ママさんと赤ちゃんの間に共通の合図を送っているのです。
3歳までにしっかりとママさんの愛を受けて、
たくさん甘えられる環境にあるのならば、
精神的にもしっかりとして、揺らぐことのない、
骨のある大人に成長していきます。
科学者たちは、これらの行動が、子どもの発達に対して、
食欲から学力まで、多くの分野に影響していると考えているのです。
ママさんが赤ちゃんに授乳する期間が長ければ長いほど、
プラスに作用する可能性が高くなるのです。
また、授乳期間の延長は子どものIQに対して
プラスに作用することも既に分かっています。
研究では、母乳育児で過ごしてきた子どもは
母乳育児をしてこなかった子どもよりも、
決まってIQが3ポイント高いという結果が発表されています。
子どもの授乳期間を延長することは、
赤ちゃんにとって素晴らしいことだけではなく、
ママさんにとっても素晴らしいことなのです。
母乳育児のママさんへのメリット
赤ちゃんに6か月目以降も授乳を続けることは、
ママさんが心臓疾患、2型糖尿病、乳がん、卵巣がん、
子宮がんにかかる生涯リスクを低減させるのです。
また、母乳育児中のママさんたちは、
何か月も、ひょっとすると2年間も
月経が戻らない可能性が多いのです。
前出のLeon Mitoulas博士は言います。
多くのママさんにとって強い願望です。
ある研究では、ママさんのBMI(ボディマス指数)は
6か月間授乳するごとに1%も低下することが明かされています。
体重の面に関しても、6か月目以降の母乳育児が
非常に有利に働くということは周知の事実となっているようです。
ママさんの乳房は必要な時に適切な量の母乳を作ります。
また、母乳育児では、ママさんは器具を洗浄したり、
外出する時に何かを持ち運んだりする必要はありません。
ママさんはだんだんと、仕事の前や、お迎えの後、就寝時など、
ママさんの生活のルーティーンに合うタイミングにだけ
授乳していることに気づくことになるでしょう。
また、ママさんは職場復帰をしていたとしても、
赤ちゃんが母乳のメリットを受け続けることが可能なように、
赤ちゃんのためにさく乳器を使用することもできます。
断乳・卒乳の時期は?
これから母乳育児を始める、スタートして間もないママさんは、
母乳がいつまで出るのか気になる人もいることでしょう。
授乳が続けられる期間は、母乳がいつまで出るかで決まりそうですが、
実は、母乳は赤ちゃんがおっぱいを吸うかぎり出ます。
赤ちゃんが吸うとおっぱいが刺激され、ホルモンを活性化させて、
母乳が分泌させるためなんです。
赤ちゃんが望む限り、いつまでも母乳が出るというのは、
まさに母体の神秘なんです。
しかし、何らかの原因で母乳の出が悪くなり、
そのまま授乳を止めなければならない場合もあります。
いつまで母乳が出るのかは、体質による部分も大きいです。
体調を崩して母乳が止まってしまった人もいるようです。
ですから、断乳に関しても
たとえば、夜は断乳すると決めたからといって、
急に授乳を控えることや、寝ている時間は全く授乳しないことは
あまり良いことだとはいえません。
これは乳腺炎の原因にもなってしまいます。
日によって赤ちゃんものどが渇いたり、
おなかが減ったりすることがあるかもしれません。
まだ暗いので授乳はしない、と無理をするのは禁物です。
赤ちゃんの健やかで豊かな成長のためには、
ママさんの精神面・体力面の健康が何より必要です。
どうしても夜間の授乳が辛いと感じるのだったら、
パパさんに1回ミルク授乳を変わってもらったり、
夜間断乳も検討したりして乗り切るようにしましょう。
今はつらくても必ず授乳期に終わりは来ます。
いつまでに授乳をやめないといけない、
ということはありませんので、
ママさんと赤ちゃんにとって
一番無理のないタイミングを選んで下さい。
授乳も使える
まとめ
産後すぐから始まる授乳は、ママさんの幸せな時間にもなりますが、
授乳がストレスとなったり、体調を崩したりした場合には、
どんどん苦痛になっていってしまいます。
赤ちゃんは、ママさんのストレスなどを察知する能力があります。
そしておっぱいも好きですが、ママの笑顔も大好きなんです。
だから、思い切って授乳をやめるという選択肢も大切です。
ママさんと赤ちゃんにとってお互いに無理のない、
ベストな授乳期間を選択してください。