統合失調症になりやすい人|なったら知っておきたいこと

統合失調症になりやすい人|なったら知っておきたいこと


統合失調症は約100人に1人がかかる精神症状です。
患者数の多くとても身近な病気といえます。

原因ははっきりとは分かっていませんが、統合失調症になるきっかけは、進学・就職・独立・結婚などの人生の転機になる場合が多いようです。

ここではそんな身近な病気である統合失調症について掘り下げてみたいと思います。

統合失調症とは

統合失調症は、およそ100人に1人がかかるといわれていて、決して珍しい病気ではありません。
特に、10代後半~30代といった若い世代に発症しやすいという特徴があります。
しかしどんな病気なのかということはあまり知られていません。



統合失調症の症状

統合失調症の症状としては、陽性症状、陰性症状、認知機能の軽度の障害の3つに大別されます。

1.陽性症状

陽性症状の主な症状は、主に幻覚と妄想です。
幻覚には、聞こえない声が聞こえてしまう幻聴、見えないものが見えてしまう幻視、におわないものがにおう幻嗅げんきゅうなどがあります。
妄想は、現実的ではない考えを信じて、そのことに心がとらわれてしまうことです。
統合失調症においては被害的な内容の被害妄想(周囲から嫌がらせをされている)(盗聴や監視をされている)がよくみられます。

2.陰性症状

陰性症状には、主に感情の平板化と意欲の低下があります。

感情の平板化とは、外部の刺激に対して、喜怒哀楽の感情が起こりにくくなる情動表出の減少のことをいいます。
意欲の低下とは、気力が乏しくなる、意欲の欠如することを言い、服装や化粧、持ち物など身だしなみへの関心が低くなることなどのことをいいます。

3.認知機能の軽度の障害

物忘れや集中力を欠くなどで生活・社会活動全般に支障をきたします。
必要なものだけに注意を集中できない、過去の記憶の情報に適切に照合することができない、整理整頓や手順通りに料理ができないなどの不具合が生じます。



統合失調症だった著名人・有名人

これまでに天才と称されてきた人は数多くいますが、その中には統合失調症的気質がみられる人が少なくありません。

・エドワルド・ムンク(1863‐1944)

作品「叫び」が有名な画家。
精神症状は被害妄想が中心で、ムンクが統合失調症にかかっていたことはほとんど間違いないとされています。

・ジョン・ナッシュ(1928‐2015)

1994年にゲーム理論への貢献をしたことでノーベル経済学賞を受賞したアメリカの数学者です。
アカデミー賞4部門に輝いた映画「ビューティフル・マインド」のモデルとなった人物です。
統合失調症と診断されたナッシュは、拒薬と再発でその後10年間も入退院を繰り返しました。

統合失調症は再発しやすい

統合失調症
統合失調症は、再発しやすい疾患です。
再発を繰り返すうちに疾患が慢性化して治りにくくなり、認知機能の低下も進んでしまい、社会で生活する能力も低するといわれています。
このために、慢性期は再発の防止が最重要課題となります。

リハビリテーションの開始

急性期の症状や治療によって、日常生活から遠ざかることにより低下した社会への適応能力、陰性症状や認知機能障害により低下した記憶力や作業力、コミュニケーション能力などを回復するために、回復期にはソーシャルスキル・トレーニング(SST)や、散歩や絵画、園芸や農作業などさまざまな作業活動を行う作業療法などのリハビリテーションを行います。



仕事探しで利用できる支援機関

・ハローワーク(公共職業安定所)

ハローワーク(公共職業安定所)には、障害がある人のための相談窓口があります。
施設や曜日によってにはなりますが、精神疾患のある人への支援に特化した相談員が在籍していることもあります。
求人の紹介だけでなく、就労に関するさまざまな相談も受けつけています。

・障害者職業センター

障害者職業センターは、障害のある人専門の職業カウンセラーが在籍しており、就職についての相談や職業能力の評価、就職活動や就職後の職場定着の支援などを行っています。

・就労移行支援事業所

就労移行支援事業所は、求職から就職までの一連の過程をサポートする事業所です。
利用者は就労移行支援事業所へ学校のように通い、職業訓練や面接対策など就職活動のサポートを受けられます。

・就労移行支援サービス【リドアーズ】

統合失調症専門の研修×障害者の転職サポート業界No.1 atGPとの連携で職場定着率93%を実績とする就労移行支援事業所です。
プロのキャリアアドバイザーが親身になって就職内定までサポートしてくれます。
統合失調症があり就職活動や働き続けることに不安を感じている方のために独自の研修を準備しています。



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統合失調症のある人の仕事探しの考え方

統合失調症のある人は、手順の決まっている単純作業や、人と接する機会が少ない仕事、マイペースで仕事ができる仕事、勤務時間が一定で残業がない仕事などに従事すると負担が少ないと言われています。
でも、「こういう仕事がやりたい」という意向は人それぞれですから、重要なのは、自分の体調や適性に合った仕事を選ぶことです。

徐々にステップアップする

統合失調症のある人は、以前行っていた業務でも、仕事復帰後は発症前と同じようにはこなせなくなっていることがあります。
プレッシャーやストレスで再発する可能性もあるため、復帰後すぐに正社員で働くことは大変であることも多いです。
統合失調症のある人が仕事復帰するときは、焦らずにゆっくりとステップアップすると良いでしょう。
アルバイトなどから始めて、最終的に正社員を目指すなどの方法があります。

再発予防のための工夫をする

統合失調症は再発しやすい疾患です。
しかし適切な治療と対処によって、生活に支障をきたす症状の発生頻度を最小限に抑えたり、症状の程度を軽くすることも可能であると考えられています。
そのためには、再発防止のための工夫を行うことが大切です。
自己判断で服薬を中断しないようにしましょう。

再発の前兆を知っておく

再発前の前兆
・不眠
・感情の起伏が激しくなる(少しのきっかけでイライラしたり、泣いたりするなど)
・行動パターンの変化
・食生活の乱れ(食欲不振、かたよった食事内容など)
・気分の落ち込みや意欲の低下
・神経過敏(些細なことが気になり始める、疑い深くなるなど)
・精神状態が不安定になる(理由なく不安になる、過去のことを急に後悔し始めるなど)

統合失調症専門の就労移行支援サービス【リドアーズ】

就労移行支援サービスのリドアーズは、15年以上に渡り障害者の就職・転職をサポートを実施してきた「atGP転職サービス」と連携して、プロのキャリアアドバイザーが親身になって就職内定までしっかりサポートする就労移行支援事業所です。

統合失調症の方が就職した後に長く活躍するために必要な症状理解とセルフコントロール、ビジネススキル等の独自の統合失調症専門のカリキュラムや研修を用意しております。

就職実績として2017年度は、定員20名のうち15名が就職し、定着率も93%となっています。
就職までではなく就職した後の定着支援も行っています。

リドアーズはこんな方におススメです

(統合失調症がある方で)
・働くことに自信がない
・自分に合った仕事がわからない
・自分の症状と上手く付き合う方法が分からない
・職場でのコミュニケーションに不安がある
・就職しても、安定して長く働けるか不安がある
・ずっと就職活動をしているが、うまくいかない
・PCスキルに不安がある

統合失調症があり就職活動や働き続けることに不安を感じている方で、東京(御茶ノ水)に週3~5日(平日)通所可能な方はぜひ足をお運びください。


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まとめ

統合失調症は、脳の機能が一時的に低下したことにより、幻覚や妄想などの症状が現れる疾患です。
現在では治療法の進歩により、統合失調症にかかっても仕事に復帰している人も増えています。
ただし、統合失調症は再発しやすい疾患でもあり、仕事をする際は、再発の要因を避ける働き方をすることが必要です。
疾患をよく知り、周囲の人の助けも借りながら、焦らずにゆっくりと歩んでいきましょう。

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