うつ病とは、気持ちが憂鬱になったり、不安、不眠、焦燥感、考える気がしないといった精神症状が2週間以上継続した場合になってしまう精神疾患のことをいいます。
いまでは、15人に1人がうつ病にかかる時代で、うつ病と診断されてもショックを受ける必要もありません。
うつ病は治るまでに時間がかかる病気です。
症状が良くなったり・悪くなったりと変動しても一喜一憂しないで、あせらずじっくり病気と気長に付き合いましょう。
うつ病はどんな病気
「憂うつである」「気分が落ち込んでいる」などの気分の時は、誰もが経験していることです。
でも、沈んだ気分がそのまま続いていく場合は注意が必要です。
うつ病とは「気分の落ち込みや意欲の低下などが続いて、いつも通りの思考や生活ができなくなる状態」をいいます。
うつ病は、元気に日常生活を過ごしている方にも十分起こる病気です。
日本の生涯有病率は7.5%で、うつ病の経験がある人は約15人に1人で、決して珍しくない身近な病気です。
うつ状態の医学的な分類
「うつ状態」という言葉は、元気がない軽い状態から、気分が深く落ち込んだ状態まで含めて広く用いられている言葉です。
精神医学的にはこの気分が落ち込んだ状態の段階を「抑うつ気分」「抑うつ状態」などと細かく分けて使用しています。
・抑うつ気分
「憂うつである」「気分が落ち込んでいる」、「悲しい」、「希望がない」、などの気分を表します。
・抑うつ状態
抑うつ気分が強まると「抑うつ状態」となり、思考や意欲といった精神機能も低下します。
抑うつ気分が続く期間の目安として「一日中、ほぼ毎日、2週間以上」と分けます。
この状態で、日常生活が大きく制限され、一定の重症度があるとうつ病と診断されます。
うつ病の主な症状
うつ病の症状は、精神症状(こころ)と身体症状(からだ)に分大別されます。
1.精神症状
持続的な抑うつ気分
うつ病の代表的な症状がこれです。
気分がひどく落ち込む、憂うつ、ひどく不安になる、落ち着かない、イライラするなどの抑うつ気分が持続するような症状です。
症状の多くは、朝が最もひどく、夕方になると少し落ち着く傾向があります。
意欲の低下
何事もやる気がなくなりひきこもりがちになったり、趣味に対してもこれまでのような興味がなくなります。
意欲の低下が進むと日常生活に支障が出て、外出や家族以外の交流をしない傾向となります。
また、外に出られない症状が進むと、罪悪感などを感じ自分自身を責めるようになります。
思考・行動の制止
物事に集中できなくなり、注意力・判断力が低下し、決断や行動が難しくなります。
普段できていたことができなくなる、感情の動きが小さくなる、自己評価の低下、自分を責めてしまう、不安・焦燥感、妄想、自殺願望などの症状が現れやすくなります。
2.身体症状
全身のだるさ・疲れやすさ
運動してないのに、全身がだるく、疲れやすくなります。
この疲労感は休んでも回復せず、慢性化してしまいます。
睡眠障害
うつ病のほとんどの人が睡眠障害になります。
代表的な症状は、不眠(眠れない/眠ってもすぐに目が覚める/早く目が覚めてしまうなど)が全体の8割、過眠(寝ても寝足りない)が2割です。
食欲低下とそれに伴う体重低下
食欲低下もほとんどのうつ病の人が経験する症状です。
味覚が分からなくなるので、食事の楽しさを感じられないなどの症状が出ます。
食欲低下に伴って体重が大幅に減少することがあります。
うつ病と仕事
うつ病が発症して退職した方で、症状が回復期や維持期になっているので、「再就職したい」と考える方は多いでしょう。
経済的にも不安定になりますので「お金がほしい」という思いもあるでしょう。
うつ病は外見からはわかりづらい病気です。
長期に社会生活や日常生活に支障がある場合は障害となります。
長期間うつ病を患っている方は障害認定「精神障害者保健福祉手帳」の取得も考えてみてはどうでしょうか?
もし取得意思があれば、病院の主治医とPSW(精神保健福祉士)に相談してみましょう。
「障害者就業・生活支援センター」に相談するのも良い方法です。
障害者就業・生活支援センターは、就職希望の障害のある方や在職中の障害のある方が抱える課題に応じて、身近な地域で、雇用、保健福祉、教育等の関係機関の連携拠点として、就業面及び生活面における一体的な相談支援を実施している専門機関です。
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